フォーマルウェアの基礎知識

寒い季節の主役と言えば『ウール』


フォーマルウェアの基礎知識
最近ではパーティーなどでも「平服でお越し下さい」と招待状が届くことが多くあります。平服とは一般的に『ダークスーツ』と解釈されます。が、万一そうではない招待状が届いた時に備えてフォーマルウェアについて少し基本ルールと役立つ知識についてご紹介いたします。

Point! ====> 
▼昼夜で着替えるフォーマルウェア


フォーマルウェアは昼間はモーニングコート(昼の正礼装)やディレクタースーツ(昼の準礼装)を着用します。

夜間はいわゆる燕尾服と呼ばれるテールコート(夜の正礼装)、タキシード(夜の準礼装)などを、昼夜で着分けることが原則とされます。


では何故そうする必要があるのか…?

その歴史は1800年代にまでさかのぼります。照明技術は現在のように明るいはずもなく、ガス灯やオイルランプが夜の風景を支えていた当時、昼夜の照度の差ははげしいものでした。太陽光に照らされる昼間には、光らずソフトな風合いの素材が選ばれ、夜は限られた光でも映える光沢のある素材が適していました。アクセサリーなど装飾物も昼は輝きを抑えたものに対し、夜はわずかな灯りの下でも輝くものが好まれました。

では、何時を境に着分けるのか…?

それは日没と関係があります。季節や条件で異なりますが『6時』が基準とされています。

男性フォーマルの基本『タキシード』

前項では、昼夜で着替える話しをしましたが、当然ですが男女性別によっても特徴がありますのでご紹介いたします。


女性のアフター6に着用されるイブニングドレスは…

胸や背中のカッティングが大きいものや肩をあらわにしたものなど肌の露出で女性の魅力を表現したものが多くあります。


一方、男性は…

できるだけ肌を見せないスタイルがフォーマルウェアの特徴です。必ずと言っていいほどベストが付いています。その理由は、ベストに特製ボタンや刺繍をあしらったり縫い方がデザイン的であったりし、ベストそのものを装飾品と考え、また、重ね着をすることでフォーマル性を強調したとも言われています。タキシードのウエスト部分に付ける腹巻状のカマーバンドも、実はベストを簡略化したものという説があります。

招待状の服装指定で「ブラックタイでお越し下さい」と来れば、「タキシード着用でお越し下さい」という意味です。ブラックタイとは黒い蝶タイで『正礼装のテールコートには白い蝶タイ』に対し、準礼装であるタキシードが生まれた1880年頃に「黒」となったようです。その背景には、当時のクリーニングにも関係があり、デリケートなシルク製品を洗う技術の問題から、汚れが目立ちにくい「黒」となったようです。

目立たなくても「汚れ」は「汚れ」。はるかに進歩した現代技術でタキシードもブラックタイも使用後はクリーニングして大切に保管しましょう。


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寒い季節の主役と言えば『ウール』


例えばペットボトルを原料としたフリースなど、新たな素材が開発され、冬のファッションを楽しませてくれていますが、いつの時代にもすたれることなく愛され続けている冬の定番と言えば『ウール』ですね。

ウールの歴史は数千年にもなると聞きますから驚きです。なぜ長きに渡り人気があるかと申しますと、他の素材に比べ暖かく、そして通気性が良いなど天然繊維ならではの性質をもっているからです。今回はそんな冬の主役『ウール』をご紹介します。

Point! ====> 
▼生きてる繊維だから、冬暖かく夏涼しい


ウールの特徴としてまず思い浮かぶのが、クルクルと縮れている独特の形状ですね。この細かな縮れはクリンプと呼ばれ、このクリンプのおかげで空気が層を成し、その空気層は全体の容積の約60%を占めます。乾いた空気は断熱性に優れ外気の温度を身体に伝え難くしてくれる働きがあります。

また、ウールの表面は水はじきがよく内側は湿気を吸い取る不思議な構造になっており、汗をかいても蒸れたりジメジメせず爽やか快適な繊維です。そんなことからウールを着ていると冬は暖かく、夏は涼しく過ごすことができるヒトに優しい天然繊維と言われます。

Point! ====>

▼ウールは汚れにくくてクリーン。でも


前述しました通り、ウールの表面は撥水性の高い性質のため小雨程度なら濡れずにすみ、泥などの水溶性のヨゴレもしみ難くクリーンです。
さらにウールは静電気が起きにくいのでチリやホコリも寄せ付けません。

そんな汚れ難いウールですが、汚れてくるとウール繊維どうしが密着し、クリンプの空気層が潰れてしまいます。このためフンワリ感は失われ、着た感じも重く冷たく感じるようになります。
汚れ難いウールでも定期的にクリーニングすることをお勧めします。


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